七月晦日。

 何かと思い出すことが多い季節なわけだが、それらの思い出と直結しているものに触れる事はなるべく避けるようにしている。ちょっと触れるだけでドキドキしてしまうのだし、下手すりゃ落ち込んでしまいそうなのだから。てゅとわいえ、センチになっていることは確かであって、それは自分に対してすら否定できない。フィリップ・マーロウみたいにハード・ボイルドな生き様で世知辛い世間を渡って行きたいというものよ。
 本棚が届いた。ここに住んで1年と10ヶ月、次第に本は積み上げられ、下のほうに何があるのか把握していなかった。ゆえに同じ本が2冊あるというなんとも不経済かつ不健康な状態が暴露された。しかし、とにかく、本を整理できたことで少しだけ室に調和が生まれたかもしれない。