冷酒の時分に候。

 夕方に少しだけ雨が降りました。こうも暑いと助かるものだなんて思っていると弱弱しくすぐに止んでしまいました。夏の雨には湯布院の夕立みたいに太く短く降ってほしいものです。それでこそ雨宿りの甲斐があります。帰路に虹を見つけました。何時ぶりでしょうか。東京の夜に星空は望めませんが、虹は綺麗なものでした。
 茹だるような暑さにエアコンを稼動し続けていたのですが、九州の夏はこんなものではないのだろうから我慢だと電源を落としてみました。すると自室なのに汗が滴り落ちるのです。でもクーラー病とでもいいましょうか、頭痛が已まないので耐えるべきなのでしょう。人前でないから汗を気にする必要もありません。
 旅欲なる。いかなるものか。蝉時雨。海が見えるか。越の国には。